税理士法人山中税務会計事務所

時々日記

政権交代と税制改正

2009年9月29日 16:26

 2005年のJR福知山線の鉄道事故で107人もの乗客の尊い命が失われました。遺族の無念は、想像に及びません。せめて事実を知りたい、また今後の再発予防を願う気持ちを踏みにじる事実が明らかになりました。


 JR西日本の元社長が鉄道事故調査委員会から報告書案を事前に入手し、不都合な部分の修正を求めたというのです。もし、私が遺族関係者なら我慢なりません。


 しかし、調べる側のトップと調べられる側のトップが旧国鉄の同僚だなんて、常識的にはそんな調査には中立性が保てる訳があり得ません。それでもそのまま事故委員会を放置するなんて・・・。

 結局、旧与党は本気で事実解明や再発防止なんて考えていなかったのです。役人任せだから、官僚主体になってしまうのです。今日現在は、政治家の名前はあがっていませんが、今後はどうなることやら・・・。国土交通相はこの件で、さっそく実態調査の命令書を出した。


 この事件だけでなく、JALを巻き込む不採算空港、数百人の天下りが関わるダム事業、いままで「しがらみ」で身動きがとない政治家からは、明らかにならなかった様々な事実が表面化することは、政権交代があってこそだと思います。


 税制改正も財務官僚の影響力が強い政府税制調査会の廃止には、諸手をあげて賛成です。新しい政府税調は財務大臣を会長に民主党の政治家を中心に構成し、その下に専門家の専門委員会を設け意見を吸い上げるそうです。是非ともそこには、税の専門家である我々税理士が何人も加わってもらいたいものです。税制改正の要望を従来のように税務審議部にあげても、「電話帳」と揶揄され、なんのインパクトもないのだから。すでに審議部は廃止の方向らしい・・・。

2009/09/29 ky