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2010年3月 2日 16:24
個人所得税の確定申告の最中ですが、本年は、過去の年金給付を受けた納税者が数名いました。
今は無き社会保険庁のずさんな年金記録の管理により、平成17年7月に公布・施行された「年金時効特例法」(正式には、「厚生年金保険の給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律」)によるものです。
本来は、年金の支払いを受ける権利は、その権利発生から5年を経過した時に自動的に消滅します。しかし、あまりにも年金記録がいい加減なので、この特例法により国民の権利を救済することとなったのです。
今回申告をした納税者には、時効特例給付額が1000万円を越える者もいました。
さて、所得税の申告については、国税の徴収権の消滅時効が5年なので、5年以内の年金については修正申告をしなくてはなりません。しかも、各支給日に収入が有ったものとするので、5年分の申告書作成になります。
納税者は、自分で5年分の申告書を作成して提出するか会計事務所に5年分の申告報酬を負担して申告書を提出するしかありません。しかも、延滞税のおまけ付き。
行政の誤りに基づく支給なのに、なんの落ち度もない国民が、納税することによりペナルティを課されるのは、誰がどう考えても納得はできません。給付相当額の過去の運用益と損害賠償を合わせて支給しているならともかく・・・。
そんな訳で原則的には、顧客の納税者には申告はとりあえず保留にしてもらってます。国民の財産権を侵害したことによる憲法違反で、必ず裁判にて争う納税者が出てくると思います・・・。
2010/03/02 ky
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